2017年03月27日

蜂の子に偲ぶ、那須野が原開拓史- その3

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以上が、那須野が原開拓100周年を記念して発行された、この地方の歴史書に書かれていたことだ。こういうことに明るい者が親族にいたらしく、菩提寺など方々を駆け巡って調べ上げたのだという。親戚の法事で集まった際この史書を頂き、私は初めて先祖の系譜に触れた。この移住の際、利平一家に加え、信州から数家族が応じたらしい。また定住後も故郷から新たな開拓民を募集したため、那須野が原の一角を、信州出身者ばかりが占めているのだという。

この一角でしか行われない、蜂の子採り− それは遠い昔、信州の先祖が那須野が原へ開拓民として移住した際、故郷の風習を持ち込んだものだった。私はやったことがないのだが、母の世代までは普通に行われていたらしく、また本家筋で5歳下の従兄弟も、幼い頃に興じた覚えがあるという。祖母宅地区は信州由来の者が集住しているため、この一角でのみ、信州で盛んな蜂の子採りが見られたというわけだ。

近年では新興住宅地も開け、森もだいぶ減ってきた。かの従兄弟も真新しい住宅で今時の暮らしをしているため、6代目の彼がおそらく、蜂の子採り最後の継承者。元気な男児を授かったが、もう7代目に伝えることもないだろう。
私は、蜂の子を食べたことが無い。だがもし手に入れる機会があったなら、不毛の荒野を一面の美田に変えた先祖たちに敬意を示し、その一口を味わってみたい。

〜 完 〜
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2017年03月21日

蜂の子に偲ぶ、那須野が原開拓史- その2

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明治19年3月− まだ冷たい風の吹きすさぶ中、40歳の利平は妻子を連れ、先祖代々住み慣れた信州・飯田を旅立った。明治の経済激変による、事業の失敗。度重なる不作。そこに栃木県・那須野が原開拓の話が持ち上がり、利平は新天地を求めて足を踏み出したのだった。

今でこそ県下最大の穀倉地帯である那須野が原だがここは江戸の末期まで、長らく人の住まない土地だった。ここいらの土壌はちょっと掘れば石ころがざくざく出てくる礫層だ。雨が降っても石の隙間からすぐに下層へ浸透してしまうため、保水性が悪く作物が育たないのだ。しかし国を挙げての殖産興業施策により、広大な原野に疏水(大型の用水路)を引き、一帯を豊かな田園地帯へ一新するという巨大プロジェクトが始動。割り当てられた区画で所定の年数奉仕すれば永年分与するとの触れ込みで全国から開拓民を募り、それに応じたのが信州の利平だったというわけだ。
 
当時那須野が原へはまだ鉄道も通っておらず、険しい山を自らの足で越えねばならなかった。明治維新で追いはぎ稼業に身を落とした盗賊団も、脅威であったろう。利平たちは護身用の小刀を腰に、先祖の位牌を胸元に仕舞い込み、まだ見ぬ新天地を目指した。そして那須野が原へ命からがらたどり着き、文字通り汗水垂らしながら、荒野を切り開いていったと伝わる。

〜 続く 〜
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2017年03月17日

蜂の子に偲ぶ、那須野が原開拓史- その1

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私の祖母の家は、栃木県の北部― 那須塩原市にある。那須と冠するものの、観光地の"那須高原"とはまた違って、JRの西那須野駅にほど近い。高原はもっと北の方なので、祖母の家は平地ののどかな田園地帯にあるガチで昭和な農家だ。

そのあたりでは、イナゴの佃煮は馴染み深い郷土食だ。秋になると田んぼに大量にイナゴが沸くので、まとめて捕まえて、佃煮にする。秋に祖母の家へ行くと、だいたいお土産に持たせてくれる。高校生の頃、秋になると母が作ったお弁当には、毎日のようにイナゴの佃煮が入っていたものだ。

祖母の家では、少し前まで"蜂の子採り"をしていた。蜂の幼虫や蛹を捕まえ、これまた佃煮にして食べるのだが、広大な自然の中で蜂の巣をピンポイントで見つけるのは難しい。だからカエルの肉などで働き蜂をおびき寄せ、蜂が肉に夢中になっているうちに、目立つ色をした布を糸で素早く働き蜂へ結び付ける。あとはその布をつけた蜂が飛んで巣に戻るのを、追いかけて巣を狩るわけだ。

これは栃木でも、山間部へ行かなければ見られない風習のようだ。平地の田園地帯では、ほとんど見られないとされる。しかし平坦な田園地帯のど真ん中の祖母宅周辺では、ふつうに見られた光景だ。私は以前から、これに興味を持っていた。最近歴史を紐解いて初めて知ったのだが、祖母宅地区での蜂の子採りには、この地域の近代史が密接に絡んでいることが分かった。
 
〜 続く 〜
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2017年03月07日

浅く眠る者

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屋外冬眠場を見に行った。ここのところ天気予報の値よりも、体感の方が暖かく感じる。冬眠中のアメハコたちも気配を感じ取っているようで、深い土中に潜っていたのが、だいぶ上に上がってきているものもいる。
ラベル:冬眠
posted by 宮っ子 at 19:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ミツユビハコガメの呟き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月05日

春のみーちゃん

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最近暖かくなってきたので、外の野良猫たちも活発になってきた。


カメもそうだけど、猫も発情の季節か。外の野良猫の姿が目に入ると、みーちゃんは途端に窓へすっ飛んでいく。みーちゃんはテリトリーを主張するかのようにガンを飛ばすが、意に介さないのが野良猫。みーちゃんがガラス越しに外へ出られないのを察しているようで、ふてぶてしく余裕かまして日向ぼっこしている。

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おすましみーちゃん。
ラベル:みーちゃん
posted by 宮っ子 at 21:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする